【不登校シリーズ】「学校へ行きたくない」と言われた初日にするといいこと
- pocketofkangaroo
- 2024年10月3日
- 読了時間: 5分
「こどもが不登校になってしまった・・・。」
【不登校シリーズ】では、もしお子様が不登校になってしまった場合、
見直していただきたいいくつかのポイントをご紹介していきます。

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ある日突然、こどもが「今日は学校へ行きたくない。」と言ってきたら、どうしたらいいのでしょう。
まず親にできることは何でしょう?
アドバイスその1 - 声の調子・表情を観察する
●声にハリがなく、熱っぽい表情をしていたら、体温計で体温を確認しましょう。
本当に具合が悪いので「今日は学校へ行きたくない」のかもしれません。
まずは病院へ行ってドクターと相談し、家でゆっくり休めるように環境を整えてあげましょう。ただし、様々なストレスが、頭痛や腹痛といった身体に現れる場合もあるので、体調が整った後も、家や学校で悩んでいることやストレスに感じている状況がないか聴いてあげましょう。
●病気でないのに、声にハリがなく、しくしく泣いたり落ち込んだりした様子で「今日は学校へ行きたくない。」と言ってきた場合、親の目の届かない場所でショッキングな出来事に遭遇していたり、友人関係や先生との関係や失敗などで力が出ていないことが考えられるので、こどもとしっかり目を見て向き合い、こどもの話を聴いてあげましょう。
●怒りに満ちているような荒げた声で、「今日は学校へ行きたくない!」と言ってきた場合、友人関係や先生との関係でのトラブルが背後にある場合もあります。また親に反発したり、親を困らせようとしてわざと言う場合もあります。この場合もこどもの話を聴いてあげましょう。
どの場合も、親は作業している手を止め、そばに行ってこどもの目線に合わせて「真剣に聴くよ」という姿勢をとってください。
「今日は、学校へ行きたくないんだね。どんなことからでもいいよ、お母さんに(理由を)話してくれる?」と優しく尋ねてみましょう。
こどもが黙り込んだり、言いたくないような感じの時は、無理やり理由を問い詰めたりしないようにしましょう。親がぬいぐるみを使って、こどもの心の内を引き出すこともできるかもしれません。
アドバイスその2ー学校へ行く時間や仕事へ行く時間が迫ってきてもあせらずこどもと向き合う
「学校に行きたくない。」とこどもが言っても、数分ほどたってから、自分自身で気持ちを整理して学校へ行く場合もありますし、親子の対話の結果すぐに学校へ向かう場合もあります。
問題は、こどもが学校へ行く時間が迫ってきた時に「あなたももう学校へ行く時間だから、帰ってから続きを聞かせてちょうだい!」とか、自分が仕事へ行く時間が迫ってきて「もうこんな時間!お母さんも行きたくない時もあるけど、行っているのよ!あなたも行きなさい!」と親が先のことをあせってしまうことです。こどもの心を閉ざしてしまう可能性があるので気をつけましょう。親が自分の仕事を優先しようとすればするほど、「仕事が私より大事なんだ。この親に何を相談してもムダ」だと学習し、あきらめや不信感をもってしまいます。
こどもの訴えを無視すると、不登校を長期化させたり人間不信にさせたりすることもあります。
それで、親は「迫ってくる学校や仕事の時間を取るのか」、「こどもの心のさけびをじっくり聞いてあげる時間にするのか」選択を迫られることになります。この初日はこどもに寄り添い、ストレスを乗り越えていくお手伝いをし、さらに信頼関係を築いていく大切な時間だと切り替えてください。親が真剣に向き合ってくれたことは、こどもにとって「処方された薬ほど効果がある」と思います。
今日一日休んだほうがいいと判断したら、学校や職場に電話をして事情を話しましょう。
では、こどもと向き合った結果、どんなことが分かったでしょうか?
内容によって、対応の仕方が変わってきます。
アドバイスその3 - 深刻な問題が背景にある場合
深刻な問題が背景にある場合は、学校の先生やカウンセラーと相談しましょう。
ひとりで抱えると問題が深刻化しますが、助けてくれる人をこどもの周りに固めましょう。
例えば
■いじめ
■友達や特定の先生から無視されたり嫌がらせを受けている
■いじめの加害者になって苦しんでいる
などです。
アドバイスその4 - 生活リズムの乱れが関係している場合
生活習慣を一緒に見直し、学校へ行くエネルギーをためることのできる環境や習慣を整えましょう。自分をコントロールする習慣を少しずつ身に着け、学校に行けるよう取り組んでいきましょう。
■テレビ・インターネット・ゲームなど自分の好きなことだけして過ごしたい
■睡眠時間が少ない
■食事の時間が不規則
アドバイスその5 - ささいな問題で行きたくないと言っている場合
学校の楽しさやメリットを一緒に考えましょう。ちいさな我慢をつみかさねながら学校に行けるように取り組んでいきましょう。
■学校より家が楽しいから家にいたい
■ちいさなミスを大きくとらえていき渋っている など
まとめ
こどもが「学校へ行きたくない」と言ってきた初日は、こどもの目を見て真剣に話を聴いたり今後の対策を一緒に考える重要な時間と考えましょう。
安易に「学校にいかなくていいよ」というのではなく、深刻な問題でない場合は、こどものセルフコントロール(我慢)をすこしずつのばして、学校に通えるように手助けしていきましょう。
【不登校シリーズ】ではこどもが不登校になってしまったら見直していただきたいポイントを順次載せていきます。
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※参考資料「学校は無理に行かなくていい」の落とし穴とは? 佐藤めぐみ